眠り姫に恋したのは年下御曹司
実家に帰っても、陽平とはメッセージや電話で会話をした。


便利な世の中だから顔を見て会話もできる。


その日の出来事をお互いに話した。


親にはお見合いを勧められたが、今は陽平がいる事もあり堂々と断れる。



「あら、彼氏がいたの。っで結婚は?」



母のせっかち発言にも慣れた。


早く結婚しろと耳にタコだ。



「結婚はまだ先。年下なの、彼が。」


「えっ、そうなの?でも莉乃は30よ。」


「知ってる。でも彼は若いから先。」


「そう?」



残念そうな顔を私に向ける母だが、こればかりは若い陽平には何ともならない。


それに結婚なんて現実味がない。


彼は御曹司だし、私とは家柄も釣り合っていない。


それでも今は陽平と楽しく過ごせる日々に感謝している。


充実した日々が癒しにもなっているからだ。


陽平の事を考えていると会いたくなる。



「姉貴、お年玉くれよ。」



生意気な世代なのか、弟が子供のお年玉を催促してくる。
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