眠り姫に恋したのは年下御曹司
隣で目を閉じて寝ていた陽平の目が開いて、私を見つめてきた。


じっと無言で私を見つめている陽平を見つめ返した。



「俺は莉乃といたい。」


「それは私も同じだよ。」


「なら、何で実家に帰れって言うの?」


「陽平の仕事が大変そうだし。少しでも体を休めて欲しいからでしょ。」



陽平が私の頬に手を伸ばして撫で始める。


お互いに視線は逸らさない。



「莉乃は寂しくない?会えなくて。」


「寂しいけど、陽平が疲れ果ててまで来てくれるのは嬉しくない。」


「別に疲れ果ててない。莉乃に会えない方が仕事を頑張れない。」


「…………。」


「俺は莉乃と一緒にいたいから。」



陽平が私を抱き寄せて組み敷く。


目の前にある陽平を見上げる。



「俺は莉乃といたい。」


「…………。」


「莉乃と過ごせれば……疲れなんて吹き飛ぶ。朝から一緒に過ごせれば……仕事も頑張れる。」


「…………。」


「だから会いにいく。」
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