眠り姫に恋したのは年下御曹司
山中が話している合コンは聞いたことがある。


そう、以前夜遅くに帰宅する電車の中で聞いた事あった。


気になってネットで検索もしてみた。


その合コンを言っているのだろう。



「双葉さんがバーで合コンをしてるのを何度か見掛けました。」


「そう。」


「あの見た目でしょ?凄くモテていましたよ。」


「そっか。山中も?」


「俺はしてません。これでも一途な彼女はいますから。」



足を止めて山中を見上げれば、同じように足を止める山中が私を見下ろしてきた。



「俺は片桐さんが大事です。だから敢えて言わせてもらいます。」


「何を?」


「双葉さんは女性関係が派手です。合コンで盛り上がって、バーで二人っきりで飲んでるのも見たことあります。」


「あのバー、夜景がおススメなんでしょ。女性を口説くには最適よね。」


「俺は静かに飲みたいから行くんです。同期とは居酒屋で盛り上がる分、逆に静かに飲みたい時もあるんです。」
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