眠り姫に恋したのは年下御曹司
過去は過去だ。


今は仕事で忙しいだけ。


また一段落すれば元のように一緒に過ごせる時間は増える。


いつも一緒にいたから麻痺してるだけで、これが社会人カップルなら普通なんだ。



「週末の合コンが楽しみだね。」


「うん。」



合コン…………。


さっき聞いたからか耳に自然と入ってくる。


ちらりと見れば若い子だ。


合コン行くなら若いか。


私だと…………お見合いクラスか?



「土曜だから次の日は休みだしね。」


「何よ、それ。」



クスクスと笑う二人の会話が耳に入ってきてしまう。


土曜か。


陽平は休みかな?



『今週末は休み?』


『莉乃が珍しいね、催促?』



直ぐに返信がきた。


なんかニヤけてる陽平の顔が目に浮かぶ。


自然と笑みが浮かんでしまう。



『休みかな?って聞いただけ』


『多分休めると思うから』



陽平のメッセージにニヤついてしまう。


私も相当ヤバいな。


携帯を鞄に入れて家へ向かった。
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