眠り姫に恋したのは年下御曹司
二人でオフィスに入っていく。


すでに殆どの社員が出社している。



「片桐さん、飲みに行きましょうね。話も聞きたいし。」


「うん、わかった。」


「あっ、俺も。」



背後からの声に後ろを振り向けば、山中も今出社してきたみたいだ。



「俺も参加します。」


「なら一緒に行こ。」


「はい。池田さん、絡まないでくださいよ、俺に。」


「はっ?絡まないわよ。じゃあ、また。」



池田さんが近くの席に腰掛けた後、私と山中も席に腰掛けた。


今日も一日が始まる。


それにしても池田さんに陽平と一緒にいる所を見られていたとは。


多分、他の社員にも見られていた可能性も高い。


最近は陽平の忙しさに一緒に通勤できていない。


きっと池田さんは分かっていて忠告してくれたんだと思う。



『イケメンで女慣れしてて優しい男』



陽平に当てはまるワードばかりだ。


最高のパートナーだと思ってはいる。


でも結婚は考えてない。
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