眠り姫に恋したのは年下御曹司
それは陽平と私では家柄も違いすぎるし、陽平もまだまだ結婚なんて考えもしてないだろう。


私の方が年上の分、結婚を意識するのも早いだろうし。



「片桐、資料は?」


「出来てます。」


「今回のプロジェクトに参加するメンバーに送っておいてくれ。」


「はい。」



今回のプロジェクトが始動する。


フタバ食品とは話も詰まり、ウチでの作業も明確になった。


フタバ食品に行く機会もどんどんと減っていくだろう。


どっちみち陽平はすでにプロジェクトをリーダーに任せて参加はしていない。



「片桐、一段落してきたから早めに帰れる時は帰れよ。」


「はい。」


「次のプロジェクトも話に上がってる。それまでは落ち着くはずだ。」


「はい。」



私は落ち着いた。でも陽平は忙しい。


一人で過ごす時間が寂しく感じてしまう。


この3ヶ月が充実しすぎていたんだ。


ふと思い出す。


陽平が私と一緒にいたくて、私の会社の最寄駅で待っていてくれた事を。
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