葵くん、そんなにドキドキさせないで。

「…。」




ほ、ほらっ

葵くんだって何にも言わないし…！



守ってあげるって、上から目線だし！女の私が守るって無理に決まってるし！




うー…っ

恥ずかしくてもう葵くんのこと見れないや…







「…守るってなんだよ、バーカ。」


「いたっ」






いきなり頭を小突いた葵くんをバッと見た


い、いくらなんでも叩くのはひどいよ…！？





「田中さんごときが俺のこと守るなんて生意気すぎ」


「ゔっ」


「ていうか守るって何？軽く引くよねー」


「こ、言葉の暴力…」





髪の毛をぐしゃぐしゃっと乱す葵くん


だけど、少ししてから、その手はゆっくりと優しく、

私の頭を撫でた