葵くん、そんなにドキドキさせないで。
今度は私がポカンとする番だ
まさかそんな反応をするとは思わなかった…
『田中さんが作ってきたの?ちゃんと食べれるか不安だよ』
とか、言いそうだったのに。
私の考えていることが分かったのか、葵くんはニヤりと笑った
「普通に嬉しいけど?…それに、ケガしてまで作ってきてくれたんだろ」
不器用にもほどがあるよね、って私の指先を見ながら言うから、慌てて両手を後ろに隠した
ば、バレてた…!
「これはちょっと!よそ見してたらうっかり…!!」
久しぶりに包丁使ったから!しょうがないんだよっ
って葵くん!そんなにクスクス笑わないで…っ
「ちゃんと彼女らしく出来てんじゃん。いい子いい子」