葵くん、そんなにドキドキさせないで。
***
「…葵くんにドキドキさせられて本当に困ってるの…」
更衣室にて。
もう一度陽菜ちゃんにポニーテールにしてもらっている私。
昼休みにあったことを話してから、はぁ、とため息をついた
「…あのさぁ、華子」
「なに?」
「華子たちって…付き合ってはないんだよね?」
………。
「付き合ってないよ…!?」
仮にでも私と葵くんは偽物のカップルだよ!?
どうして急にそんなこと言うの、陽菜ちゃんっ
「だって、なんか普通にイチャイチャしてるなーって」
「ええっ」
出来たよ、と肩を叩いて更衣室を出る陽菜ちゃんに慌ててついていく