葵くん、そんなにドキドキさせないで。
「田中ー」
「は、はいっ」
慌てて返事をして、両手でほっぺたを包み込んだ
意識しすぎ。赤くなりすぎ。
葵くんは、友達だっ。
「(そうだよ、葵くんは友達っ!
それに、あと2ヶ月したら私たちの関係も終わるんだし…)」
…クリスマスが過ぎたら、終わるんだし。
「…。」
って、どうしたの、私。
どうして今、ちょっと胸が痛くなったの?
「おーい、華子!」
「ひゃっ!」
強く肩を叩かれてハッとする
周りを見れば、みんな立ち上がり始めていた
わ、私ったら考えごとに夢中になってた…!
えっと、どうすれば…?
「球技大会の種目ごとに練習するんだって。
聞いてなかったでしょー?」