葵くん、そんなにドキドキさせないで。
「お、大野くん…」
「やだな、リョーヘイって呼んでよ、華子ちゃん」
キラッキラの笑顔が眩しい、大野涼平くん。
ほんのり焦げ茶色の髪の毛は染めているのかな?わからないな……。
ピアスがキラッと光ってる。
右目の下にあるホクロが、なんだか色っぽい。
それに……葵くんと同じように人気者で、女の子によくモテる。
だけど少し…いや、かなりチャラいから、私は苦手なんだけど…
「いいでしょ、三河〜
華子ちゃんに断られてたし。」
「…どうして俺に聞くの?本人に聞いてみなよ。」
爽やかに笑って、ね?なんて私に言ってくる
正直、こ、怖いです…
けど、陽菜ちゃんもソフトボールで忙しいだろうし…
私にはもう、大野くんしか頼れる人はいないわけで。
「…あの、よろしくお願いします…」
「やったー。よろしくね〜」
上機嫌になる大野くんとは反対に、葵くんの後ろに黒いオーラが見えるのは…私の気のせいじゃないはず…