葵くん、そんなにドキドキさせないで。
「少しはマシになったかも…。
大野くん、教え方上手くて、すごい頼りになったよ」
華子ちゃんなら出来るよ、って、言ってくれたし…。
……って、ちょっと待って、私。
いくらなんでもここまで言わなくても良かったんじゃあ…!?
大野くんのことで葵くんが不機嫌になってるの知ってたくせに!!
「だろうね。手取り足取り教えてもらってたもんね?」
「ひっ」
「腕とか、腰とか?触られてたけど…無防備すぎじゃない?ねぇ?」
た、確かに、跳んできたボールから私を助けるために腰を引き寄せられたことはあったけど!
「かなり距離も近かったし。おかしいなぁ。田中さんは誰の彼女だっけ」
「か、彼女って…」