葵くん、そんなにドキドキさせないで。


……確かに、そうかもしれない。



でもね、陽菜ちゃん。


正直に言うとね、






「……好きって伝えて、振られるのが怖いんだ」






根性なしでしょ、私って。



拒絶されるの、怖いんだ。

それなら、言わない方がいいって思っちゃうの。





「……そっか」


「ごめんね」


「バカ、なんで華子が謝るの」





うん、でも、陽菜ちゃんにはいっぱい心配かけちゃったから。





「今度の冬休み、どっか遊びに行こうね」


「うん!」





優しい親友をもつことが出来て、本当に良かったって思う。


いつもありがとう、陽菜ちゃん。



チャイムが鳴って、昼休みが終わった。

陽菜ちゃんと一緒に、慌ててお弁当を食べて次の授業の準備をする。


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