葵くん、そんなにドキドキさせないで。
「良かったね、ちゃんとした彼女になれて」
「うん……ありがとう」
大野くんは、チャラいけど優しくてステキな人だから
きっといい人に巡り会えるよ。
「それで?プレゼント決まったの?」
「あ、えっと、実はまだで……」
男の子に何かをプレゼントするのは、初めてのことだし。
すっごい悩んでる。
「ふーん?ま、せいぜい頑張ってー」
「えっ、え!」
そのまま私達の横を通り過ぎようとする大野くんは、
私の焦った声にクスクスと笑った。
「言っとくけど、アドバイスとかあげないからね?」
「ゔっ」
や、やっぱりそうだよね……。