葵くん、そんなにドキドキさせないで。


だけど、大野くんは、

しょんぼりとする私の頭の上にポンと手のひらをのせた。





「彼氏くんからしてみればさぁ、どんなものでも嬉しいと思うけど」


「え?」


「じゃあ、またね」





わしゃわしゃっと少し乱暴に頭を撫でて、


「三河とケンカしたら俺んとこにおいで?」

なんて。



悪戯っぽく笑った大野くんは、そのまま行ってしまった。





「モテモテだね、華子」


「か、からかうのはやめてよっ」





ニヤニヤしてる陽菜ちゃんに、プクッとほっぺたを膨らます。



それから、よしっと頷いた。





「陽菜ちゃん、私、プレゼントするもの決めた」










< 311 / 351 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop