葵くん、そんなにドキドキさせないで。
「……あっ!」
「嘘だろ、バカなの?本当に救いようがないよね、田中さんって」
うぐぐっ、葵くんの視線が痛いよ……!
「ご、ごめんなさい」
「……いーよ、別に。今こうやって2人っきりになれてるし」
ふ、と小さく笑う葵くんに、ドキッと胸が鳴る。
つ、付き合うようになってから、その、
葵くんが、甘い。
「ま、これでプレゼント忘れましたとか言ったら笑っちゃうけど」
「わ、忘れてないよっ」
「本当に?」
「葵くんの欲しがってるものとは、違うかもしれないけど……」
ちなみに、陽菜ちゃんには手作りのクッキーをあげたんだ。
『えっ、いいの!?本当に?嬉しい……ありがとう!』
キラキラ目を輝かせてた陽菜ちゃん、可愛かったなぁ!