葵くん、そんなにドキドキさせないで。
「田中さんの困り顔、そそられるよね」
耳元で囁いた言葉
息がかかってくすぐったいし、何より距離が近いしっ、心臓は痛いし…!
それに、葵くんのその言葉、下手すれば変態発言なんじゃ…?
「何なら約束ごとに"毎日キスする"って追加しとく?」
ニッコリと首を傾けて綺麗に笑う葵くん
「けっ、結構です…!!」
あぁ、神さま
私の静かな日常って、一体どこに行ってしまったのでしょう。
「田中さん見てるといじめたくなっちゃうな」
なんて、王子様は悪魔みたいなことを言っている。
「…あ、あと、俺の言うことは絶対だから」
「…うぅ…」