葵くん、そんなにドキドキさせないで。


「ていうか、何してんの?」


「…え?」


「田中さんもこっち来て」


「えっ」




ドアの前で立ちっぱなしだった私を横目で見て、
ペチペチと自分の横を叩く



こ、こっちって…




「早く」


「うわっ、はい!」




慌てて寝転がっている葵くんの隣に座る



……そういえば、葵くん、お昼ご飯は??




「あ、あの、」


「なに?」


「葵くんは、お昼ごはん食べないの…?」




何にも持ってないみたいだけど…





「俺、お昼は食べないんだよね」


「えっ」





じゃ、じゃあこんな風にお昼休みに一緒にいる意味ってないんじゃ…


…って、そっか、私は女避けなんだっけ


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