葵くん、そんなにドキドキさせないで。
「何か脅されてるとかじゃないし…早いうちに終わりにしたほうがいいんじゃない?」
心配そうな顔。
やっぱり陽菜ちゃんは優しい
…でも、
「オッケーしたのは私だし、それに…なんだか放っておけないっていうか…」
「もう!華子のお人好し!!」
「あは、うん、ごめんね…?」
ネガティブで、お人好し
私って本当に損な性格だなぁ
なんて、そんなことを考えているとちょうどチャイムが鳴った
「あっ、ヤバッ……とにかく!!華子、アンタちゃんと気をつけなよ?」
私の腕を引っ張りながら廊下を走る陽菜ちゃん
えっと…何に気をつけるの?
「三河、かなりモテるじゃん。
女の嫉妬って怖いんだからね!?」
「………へっ…」