葵くん、そんなにドキドキさせないで。
ま、待って待って…
そういえば学校来る間、ずっと女子の皆さんに見られてたような?
う、ううん、睨まれていたような…!?
「(……いやいやっ、)」
私なんか教室の隅にいるような地味子だよ?
考えすぎだよ、うん、うんっ
こんな私のこと相手にする人たちなんていないだろうし、
『葵くんのこと、田中さんから簡単に奪えちゃうんだから!』
みたいに女子の皆さんも思ってるんじゃないのかな…!!
「だ、大丈夫だよっ」
「…はぁ、だといいけど…」
深いため息をつく陽菜ちゃんに、私は苦笑いをするしかなかった。