葵くん、そんなにドキドキさせないで。
「(と、とりあえず後で陽菜ちゃんに言うとして…)」
問題は…あの王子様
いつの間にか終わっていたHR、いつの間にか
始まっていた1時限目
前の席に座っている葵くんは頬杖をついてシャーペンをくるくると回している
…今日の昼休みは葵くんとは一緒にいれないよね…
呼び出されちゃってるし。
葵くんに1秒でも早く報告しなければ…!
「(ていうか、何だろう、この謎の使命感…)」
そんなことを思いながら急いで葵くんにメールを打つ
⦅葵くんごめん、今日はお昼別でお願いします⦆
⦅はぁ?何で?⦆
⦅外せない用事があるんです⦆
うー…やっぱり納得してくれない
⦅ふーん。田中さんはいいんだ?俺が女に襲われても⦆