葵くん、そんなにドキドキさせないで。
「…葵くん、可愛いね」
「はぁ?」
今日はいつもよりほんの少し可愛らしい。
クスクス笑う
……って、あれ?なんだろう。
葵くんから黒いオーラが出てるのは気のせいかな…!?
「ぅわっ」
急に掴んでいた腕を引っ張って、私の腰を引き寄せた葵くん
突然のことで頭は真っ白になるし、
な、なにより距離が近いし….!
「あ、葵くん…その、近い気がするのは私だけでしょうか」
「気のせいじゃねぇよ?だってわざとだもん」
わ、わざとって…!
葵くんちゃんと分かってるのかな!
「こ、ここ学校だよ…!?」
「学校だね」
「誰かに見られたらどうするの…」