葵くん、そんなにドキドキさせないで。
つぶってって……何するつもりなの葵くん!?
仮にでもここは学校で!
いつ人が通ってきてもおかしくなくて!
「あの、それはちょっと…」
「つぶれって、言ってんだけど」
わ、笑ってるけど、目が笑ってないよ、葵くん……
…でもここで私が何を言ったって葵くんが聞いてくれるわけない。
ゴクリと唾を飲み込んで、私は目をぎゅっとつぶった
………。
「(…あれ……?)」
な、何もしてこない…?
10秒くらい待っても、何も起きない。
不思議に思って恐る恐る目を開けてみる
「…」
「ふはっ、」
な、なんで笑ってるの、葵くん