リボンと王子様
公恵叔母さんが注文してくれたお料理はどれもとても美味しくて。

予約してくれていた席も市内の夜景が一望できる素敵な席だった。

お酒が飲めない私に美味しいノンアルコールジュースを用意してくれて。

とても楽しい時間を過ごした。



お料理をあらかた食べ終えて、デザートを食べている時、私は気になっていたことを尋ねた。


「叔母さん、どうして二人でお祝いしてくれたの?」


私の成人のお祝いは葛城家と須崎家で一緒にパーティーをしてお祝いしてもらった。

なので敢えて二人きりでお祝いしてくれることが不思議だったのだ。



私の質問に、叔母さんはデザートを食べていたフォークをお皿に置いて、私をじっと見つめた。


「穂花ちゃんが二十歳になって、大人の仲間入りをしたでしょ?
大人の女性同士として二人きりで話がしたかったのよ。
ちょっと話したいこともあったから」

「話したいこと?」

「ねえ、穂花ちゃん。
私の秘書になってくれないかしら?」

「ええっ!?」


いきなりの公恵叔母さんの言葉に、私はこの場に相応しくない大声を上げてしまった。

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