好きです、センパイッ!!


真ん中に座っている男の子と、ギャル子ちゃんが苦笑いしながらそう言う。



「バッカじゃねぇの、お前」呆れたように呟く睦月に頬を膨らませる。


だって、本当のことだもん。


私、高広先輩しか好きじゃないんだもん。




チラッと、斜め後ろのテーブルを見た。




盛り上がっているあそこに、先輩がいる。





『柴田先輩っ、高広先輩が今日行く合コンってどこでやるんですか!』





高広先輩に気づかれないようにコソッと聞き出したかいがあった。


ギャル子ちゃんに頼んで、わざわざこの焼肉屋さんにしてもらったんだ。



先輩達が合コンを開くここに!





「ねぇ、睦月。場所代わってよ。通路側じゃないと先輩が見えない!」


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