好きです、センパイッ!!
「あ、私ちょっとトイレ行ってくる」
気づけばもう授業が始まる数分前になっていた。
慌てて席を立って廊下に出ると、なぜか睦月も付いてくるわけで。
「……睦月、アンタは男子トイレに行くんだよ?」
「ふざけんな、なんの心配してんだよっ」
「いやぁ、一応言っておこうと思って……」
牛乳瓶の底みたいなメガネをしまいながらわはは、と笑う。
キッと睨まれた。うう、ごめんなさい。
「つーか、お前本当にどうしたんだよ」
「え?なにが?」
「小春が自分から勉強するとかありえない」
「ちょっと待って、それひどくない?私が勉強しちゃダメなの!?」
柚木も睦月も、ナチュラルに私のことバカにしてるよね!?