好きです、センパイッ!!
「……その、なるみさんってやつ?」
「おお!大正解!」
ここのところ、先輩はよくなるみさんと電話をしてるみたいなんだよね。
盛大に拍手をしながらまた歩き出す私に、睦月はしかめっ面をする。
「なるみさんと、私。先輩が優先するのはさ、幼なじみで、初恋相手のなるみさんでしょう」
うんうん。
私はバカじゃないからね!嫉妬をしていることぐらい自覚済みなんだよ。
でもどうすることも出来ないからさ。
「あー……なんとなく分かったわ」
「相変わらず頭がいいね!睦月は!」
"勉強教えてください"とか言って、先輩には甘えられない。
だってなるみさんがいるからね。そこまで図々しくないよ、私。
2人の邪魔なんて、出来るわけないもん。