好きです、センパイッ!!


……もう、何なの。

何なんだ、睦月。



私が高広先輩のことが好きだって、知ってるよね?




「……先輩に、彼女ができたの」




幼なじみの、なるみさんだ。


楽しそうに笑いあったり、手を繋いだり、キスをしたり、

2人がそういうことをするのを想像しただけで胸が痛くなる。




「もう先輩と一緒にいられる時間は、私にはないんだよ。先輩の隣は私じゃなくてなるみさんのものになったの」




私だけが、先輩の近くにいられる女の子だと思ってた。


滅多に笑わない先輩が、私には笑いかけてくれる。

話をしてくれる。

優しくしてくれる。


心のどこかで、先輩の"特別"は私のものだって、図々しいこと考えてた。



でも、違った。


< 194 / 442 >

この作品をシェア

pagetop