好きです、センパイッ!!
◎先輩の顔を見ると泣きそうになります
「小春、あのさー……」
「ちょっ、柚木!しーっ!バレちゃうから!」
期末試験が終わって、あとは冬休みを待つだけの幸せな学校期間。
昼休みの廊下で、私は柚木の背中に隠れていた。
どうしてかってそりゃ、購買に高広先輩がいるから。
「ぐっ……ここはお昼ご飯ガマンするしかないか……」
「深く考えすぎなのよ。先輩に会ったって何も気にしてないフリすればいいでしょ」
「もう、また簡単にそういうこと言う……」
お弁当を忘れた私は購買でパンを買おうとしていたのに、
そこに先輩がいたから隠れている。
先輩と話したり、顔を見たりするのは、しばらくやめたい。
「……泣きそうになるんだもん」