好きです、センパイッ!!


思い出したその言葉に、ボンっと顔が熱くなった。


な、なんてハレンチな……。




「ちょっと色々あって買えなかったの!」


「あっそ」




危うく睦月のあの言葉に流されてしまうところだった。

睦月は友達だもん。


先輩のことを忘れるために利用するなんて、私にはできない。




「じゃあ、これやるよ」


「え?うわっと!」




いきなり睦月が投げてきたのは、コンビニとかでよく見かけるクッキー。


オレンジ色の包みが可愛い……っていうか……。




「睦月、アンタお菓子のチョイスまで可愛いね」




そう言うとキッと睨まれた。

う、ごめんって!



何も食べないよりはマシだよね。

睦月に感謝しよう。


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