好きです、センパイッ!!
睦月からお金をもらって、柚木と一緒に教室を出る。
「昨日やってたドラマ見た?主人公の俳優さんめっちゃイケメンじゃない!?」
「えー、そう?私はタイプじゃないかも。顔が濃い」
「む、柚木は相変わらず辛口ですな!」
静かになると、どうしたって先輩のことを考えてしまうから。
話がつきないようにしないとね。
「……あ」
柚木の声に、顔を上げる。
こっちに向かって歩いてくる男子生徒2人組。
上履きの色が違う、3年生。
「あ、高広先輩と柴田先輩、こんにちは!」
……そんでもって、
私はもう高広先輩のことは何とも思ってないですよ。未練なんかないですよ。
って、いうような態度を心がけること。