好きです、センパイッ!!


「悪い」と言うと、長いため息をつかれた。

いや、何でだよ。俺何かした?




「お前さぁ、最近変だぞ」


「はぁ?」


「今みたいにボーっとすることが増えたし、不機嫌っぽいし…」




机の上に出していた英単語帳をしまいながら、眉を寄せる。




「せっかくなるちゃんと付き合えたっつうのに。何が不満なわけ?」


「別に不満とかはねぇけど」




『私、アイツと別れたんだよね』


なるみが彼氏と別れたあと、電話で呼び出されることが多くなって、俺はなるみとよく会うようになった。



もともと家は近かったし、なるみのことも放っておけなかった。



『合コンに行ったり、セッティングしたり、私もアイツと同じようなことしてたからさ、お互い様だよね』


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