好きです、センパイッ!!


「……先輩には、なるみさんがいるじゃないですか」




美人で、気さくそうで、高広先輩とお似合いな、なるみさん。


そんな人に私は敵うわけなくて、だから、先輩に想いを伝えて、

フラれて、睦月と付き合って、先輩を忘れようとして。


あのね先輩、私、これでも頑張ろうと思ってるんです。


"先輩が好き"っていう気持ちを忘れようと、頑張っているんです。




「好きでもない人に、こんな……こんな風に簡単に触ったり、期待させるようなこと言うの、やめてください」




顔を上げて先輩を見る。

これ以上私を、乱さないでよ。


鋭く睨むと、彼は何か言いたそうに口を開きかけた。


……でも。



ブーッ____



突然、先輩のスマホが鳴り出して。

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