好きです、センパイッ!!
◎先輩と睦月
「小春、今日放課後ヒマ?」
「え?うん、何も予定ないけど……」
昼休み、柚木とお弁当を食べていると、睦月から突然声をかけられた。
ポロっと箸で掴んでいたウィンナーが落ちる。
「じゃあちょっと付き合って。行きたいとこあるから」
「え」
「それだけ。またな」
「あっ、ちょっと!」
な、何なんだ睦月のやつ……。
大体、いつも一緒に帰ってるじゃん。
「睦月なりにさ、気つかってるんだと思うよ」
頬杖をついて、クスッと笑う柚木に目をパチクリとさせた。
「昨日、先輩のことで泣いちゃったんでしょう?」
「う、うん」
それで、私のことを好いてくれる睦月の気持ちに応えることが出来たら、
きっと私は幸せになれるんじゃないかって思ったの。