好きです、センパイッ!!
睦月は優しいから、そんな私に気をつかってくれたんだよね?
なんてステキな人なんだろう。
「お前、バカにしてるだろ……」
「はぁ?してるわけないじゃん!睦月からの好意は、むしろ嬉しいよ」
私のことが好きって、行動で示してくれる。
女嫌いな睦月がだよ?
そう考えたら、じんわり胸が暖かくなってくるよ。
「ありがとね」
駅までの道のり。
私の言葉に、睦月は立ち止まってしまった。
「どうしたの?」と聞くと、ギュッと自分の手のひらを握りしめる。
「……俺、そんなに優しい奴じゃない」
「え?」
優しい奴じゃないって……睦月は優しいよ?
不思議そうな顔をする私に、彼はふっと少し悲しそうに笑った。