好きです、センパイッ!!


睦月は優しいから、そんな私に気をつかってくれたんだよね?


なんてステキな人なんだろう。




「お前、バカにしてるだろ……」

「はぁ?してるわけないじゃん!睦月からの好意は、むしろ嬉しいよ」




私のことが好きって、行動で示してくれる。

女嫌いな睦月がだよ?


そう考えたら、じんわり胸が暖かくなってくるよ。




「ありがとね」




駅までの道のり。

私の言葉に、睦月は立ち止まってしまった。


「どうしたの?」と聞くと、ギュッと自分の手のひらを握りしめる。




「……俺、そんなに優しい奴じゃない」

「え?」




優しい奴じゃないって……睦月は優しいよ?

不思議そうな顔をする私に、彼はふっと少し悲しそうに笑った。

< 281 / 442 >

この作品をシェア

pagetop