好きです、センパイッ!!


ううん、そんなことないよ。

私って、かなり単純なんだ。




「睦月」




振り向いた彼の右手をそっと包み込む。



「……な、」



するとビックリしたように睦月は固まった。




「私、睦月の彼女になれて良かった」




私を女の子扱いしようと慣れないことをする睦月が、
私のことに必死になってくれる睦月が、私は可愛くて仕方ない。


こう言ったら怒るかもしれないけど、ギュって抱きしめたくなるよ。




「……ほんとに?」




自信なさそうに聞いた睦月に、大きく頷く。

本当の本当だよ!


すると、睦月は少し強く私のことをギュッと抱きしめた。

いきなりのことに目を丸くする。


て、ていうかっ!

ここ!道のど真ん中だよ!!?

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