好きです、センパイッ!!
◎先輩の言えない気持ち
「なんかさー、アンタたち前よりも仲良くなってない?」
「え!?」
休み時間の教室にて、柚木にそう言われてバッと顔を上げた。
「行動がいちいちうるさい」
「あだっ」
すると、すぐ横にいた睦月に頭を軽く小突かれるわけで。
窓側1番後ろの睦月の席。
その前の椅子に座って雑誌を広げている私。
広げているページは今シーズンの映画の特集。
それを睦月と一緒に見ていたところに、柚木が声をかけてきたんだ。
「色気のかけらもねー声だな」
「ちょっと!一言余計だから!!」
ムッとする私に「はいはい」と受け流す睦月。
な、なんか腹立つ……!
「……ふーん。なんだかよく分からないけど、睦月、よかったねぇ?」