好きです、センパイッ!!
顔の前でブンブンと両手を振る。
違うんだよ、睦月!
そういうことじゃなくって!
「だ、だって、睦月密かにモテるじゃん。もう違う子と一緒にいる約束してるのかなって思って……」
「はぁぁ?」
言葉の途中で少し大きな声を出した睦月に慌てて「シーッ」と人差し指を立てた。
バカッ、一応授業中なんだから!
「ごめんって、もう勝手なこと言わないっ」
「……はぁ……」
呆れたようにため息をつく睦月に、ポカンとする。
な、なんでぇ?
「……お前、全然分かってない」
「な、何が?」
そう聞くと、キッと軽く睨まれた。
「小春は俺の彼女だろ」
「えっ、うんそうだよ?」
「……じゃあ、クリスマスは彼女と過ごしたいっていう彼氏の気持ち、分かるでしょ」