好きです、センパイッ!!
「う、嘘だ……!だって、な、なんか、」
うう、驚きすぎて上手く頭が回らない。
だって、何というか先輩の触り方が、
……これでもかってぐらい優しかったんだ。
「なんか、何?」
「っ、やっぱいいです!!」
クスッと小さく笑った先輩。
ブンブンと首を振る。
乱されるな、小春っ。
動揺なんかしなくていい!
「柚木、行こ!」
腕を引っ張って化学室へと向かおうとすると、
柚木は先輩の方を向いたまま口を開いた。
「小春、先行ってて」
「え、えっ?なんで!」
もう少しで授業始まっちゃうよ?
「高広先輩に、言いたいことがあるから」
こんなことを言うから、すごく驚いた。
それに、どうして柚木はそんな怖い顔をして先輩のことを睨んでるのよ。