好きです、センパイッ!!
「大丈夫、私もすぐ行くからさ」
「う、うん……」
そう言われたら従うしかないじゃん。
2人の様子を気にしながら、私は化学室へと向かった。
……私、柚木のあんな怖い顔、初めて見たかもしれない。
だって、基本的にドライだし、何かに関心を持つこともあまりないクールビューティなんだもん。
「やっぱり気になる……」
柚木も、高広先輩も心配だ。
くるりと方向転換をする。
元来た道を戻ると、2人は向き合いながらさっきの場所にいた。
なにか話してるみたいだけど……。
「あの子、騒がしくて、アホで、本当にどうしようもないバカですよね」
聞こえてきたのはこんな言葉。
……なんて言っているのかと思えば、柚木、それは私の悪口だよね!?