好きです、センパイッ!!
弱々しい力で手首を捕まれた。
「う……っ」
病人に、こんなことを言っちゃいけないっていうのは分かるんだけど……。
先輩、その溢れ出てるフェロモンってやつをどうにかしてしまってください。
あぁもうっ、邪念よ!どっか行け!
「……なんで、ここにいんの」
「な、なんでって……」
「お前、今日、アイツの家行くって……」
「あっ、ちょっと、無理しなくていいですからっ」
起き上がろうとする先輩を慌てて止める。
それから、柴田先輩から連絡があったことを話した。
「柴田先輩に代わりに行ってあげてって言われたんです。……仕方なく!仕方なく来たんです!!」
「……ふ」
大きな声を出す私を見て、先輩は小さく笑った。