好きです、センパイッ!!
◎先輩、私もバカみたいです
「……あっ、やっと来た。風邪はもう大丈夫なの?」
他の人よりも久しぶりの教室。
入ってきた私を見つけるなり声をかけてきた柚木に、私は笑ってみせた。
「まだちょっと喉が痛いー」
「本当だ。ちょっと枯れてる。いやでも、バカは風邪引かないって言うのにね」
ひどいなぁ、なんて言いながら自分の席に座る。
『俺が、お前のことが好きだって言ったら、また好きになってくれんの……?』
あの後、見事に先輩の風邪が移った私。
始業式から3日経ってから、やっと学校に来れるようになった。
……先輩にキスをされてから、どうやって自分の家に帰ったのか、全く覚えてない。
それぐらい、衝撃的だった。