好きです、センパイッ!!


***


『ごめん、今日先帰るね……』



放課後、駅までの道のりを1人で歩いて行く。

睦月とはやっぱり気まずいままだった。


授業の内容も、全く頭に入らなかったし。



……先輩が、なるみさんと別れた。


いつ?それにどうして?




前に先輩たちを追いかけて入ったカフェの前を通り過ぎる。


頭の中に思い浮かぶのは、楽しそうに笑いあってた2人の姿。

……あんなに、仲よさそうにしてたのに。



なんて、そんなことを考えていると、見たことのある後ろ姿を見つけた。




「なるみさんっ」




声をかけたあとはどうしよう、とか、そんなことを考える前にもう名前を呼んでいた。

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