好きです、センパイッ!!
先輩に好きな人がいようがいまいが関係ない。
好きなものには好きって言いたい。
自分の気持ちが分からないわけじゃない。
出来ることなら気持ちを伝えたい。
でもやっぱり、また振られるのは、怖い。
プリントを持つ手に力を込めた時、私のとは色が違う上履きが目に入った。
思わず目を見開く。
顔を上げると、向こうも驚いているようだった。
「高広先輩……?」
会うのはクリスマスの日以来。
あの日のことを思い出すと顔が熱くなった。
階段の途中で足を止める。
「な、何でまだいるんですか?」
「……忘れ物、取りに来ただけ」
どうしよう、先輩の目が見れない。