好きです、センパイッ!!
「小春、」
「あと!先輩!!ボタンは全部取られちゃったみたいですけど、ネクタイは持ってますよね??そのポケットの膨らみは絶対ネクタイですよね?私のことを喜ばせようとサプライズしようと思ったんですか?素敵です!カッコい……わっ」
いきなり、グイッと胸元のネクタイを引っ張られた。
一気に近づいた距離に息が止まりそうになる。
「せ、せんぱ、」
「黙って」
ご、強引だー……。
でも、そんな先輩にもドキドキしてしまうからもう末期だと思う。
すると、シュルッとなれた手つきで私のネクタイを外す先輩。
代わりにつけられたのは、使い古された先輩のネクタイだった。
「交換、な」
「え」
笑う先輩にポカンとする。
……いいんですか?
「俺はもうこの学校卒業したし、お前のそばにいつでもいれるわけじゃないから」
先輩は、私の顔を覗き込んだ。
「小春は俺のっていう印」
「……は!?」
「嫌だった?」