好きです、センパイッ!!


私の小さな声に、秀人は驚いたみたいだった。



好きだった。本当に。

中学の時からよく話してて、くだらないことでも秀人と一緒だとすごく楽しかった。


告白してくれた時だって嬉しかった。

初めてキスをした時は心臓が爆発するんじゃないかってぐらい、ドキドキした。




「別れようって言われた時、本当は泣いてすがって引き止めたかった」




でも、そうしなかったのは、強がってたから。

"秀人がいなくても大丈夫"っていう強がり。


泣くのなんて私のキャラじゃないし、うざいだけでしょ?

って、そんなことを考えていたから。




「……でも、私、もうやめた。キャラとかそういうの、考えるのやめた。好きなものには好きって言いたい」

「……」

「"好き"って、もっとちゃんと、たくさん、秀人に伝えればよかった。別れてから、ずっと後悔してたの」


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