意地悪な集団

気持ち

私は考えた。
和也のこと。

それから直樹の気持ち。
あの時、直樹が言ったのは確かに私の名前だった。
恵里奈にも相談したけど・・・
やっぱり答えは・・・

“直樹ともう一度話し合う事”

話し合って、私は直樹に正直な気持ちを伝えなければならない。
そう思った。


放課後、私は直樹を呼び出した。
２人っきりの教室。

私は勇気を振り絞り、直樹に話しかけた。
「あのさっ・・・こないだの事だけど」
直樹は何も言わない。
「あの時言おうとした事。いろいろ考えてみたんだ」
これでも無言のまま。

本当に直樹が告白しようとしたのかは分からないけど。
恵里奈が言った言葉と自分を信じて、こう言った。

「やっぱり直樹の気持ちには答えられないんだ。私には・・・気になっている人がいて、だから・・・。ごめんね」