意地悪な集団
帰り道、ずっとこのことだけを考えていた。
学校から私の家までは約20分かかる。
つまり20分間もこのことを考えていた事になる。

いつもは長い長い20分も今日だけはあっという間だった。

家に着き、私は自分の部屋に行き、昨日買ったチョコレートを食べていた。

私の家には誰もいない。
そう、私だけ。
お父さんもお母さんも仕事で出かけている。
だから帰宅時はいっつも1人。

1人で昨日録画したドラマを見ていると・・・
急に家のチャイムが鳴った。
今日は誰とも遊ぶ約束していないはずなのに・・・

私は急いでリモコンの停止ボタンを押し、玄関ドアを開けた。
「な、直樹・・・」
開けると同時に直樹の顔が目に映った。

「どうしたの?」
私が言うと直樹は答えた。
「俺、さっき何も言ってなかっただろ・・・」
「うん」
「それを言いに来た」
「わざわざ?」
「明日言うわけには行かないだろ」



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