意地悪な集団
この頃から、あの日までの私の性格が・・・

少しでも違っていあのならば、きっとあんな事をしなかった。
あんな事をされなかったのではないか、と今思う。

あの日、初めて人を傷つける行為をしてしまった。
する前に・・・ちゃんと確かめるべきだったんだ。
やってもいいことなのか。


ガラララ―

「結衣ー、遅いってー」
教室に入るなり、晴香にそう言われた。

「あー、ごめんごめん。寝坊だよー」
「やっぱり、うちらの勝ちじゃん」
「え?」
何?勝ちって。
何を勝負してたの?

「あー、結衣あまりにも遅いからー」
「原因が、寝坊派とサボり派で分かれて勝負してたの」
恵里奈と末明が答えた。
「はー、何それ!遅刻寸前で大変だったうちで勝負すんなよー」

まじ、遊ばれてたよ・・・
あんなに一生懸命、全速力で走ってた私にとっては・・・

「チョー、ショックだしっ」
急に私が言ったから、みんな驚きながら・・・笑っていた。
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