意地悪な集団
すると・・・
和也と直樹が驚いた様子で立っていた。

静まりを戻そうと、和也がこちらへ向かってくる。
「な、何でいんのさー」
恵里奈が言う。

「お前らこそ、何ヒソヒソ話してんの?」
和也が返事を返す。
続けて
「せっかく一番ノリだと思ったのによっ」

「はぁ?ちょっとKYなんだけど」
私がそれに反論する。
「そーだよ、せっかく早く来て・・・密談。してたのにさー」
末明も続ける。

「何?密談って」
密談という言葉に直樹が真っ先に反応した。
言ってしまった、と思ったのか、末明が口を押さえた。

「何でもないし!とうより密談じゃないよ」
空気を変えようと私が言葉を発する。
「何、隠してんの?隠すって事は・・・何か大事なこととかだろ?」
「大事なこと・・・だけど、関係「恋愛系だよ」
末明が答えるのをよぎって、恵里奈が嘘をつく。

「恋愛って・・・」
直樹が言いながらチラッと私のほうを見る。
「ち、違うしっ」
私は言った。
きっとかなり大きい声・・・
< 81 / 95 >

この作品をシェア

pagetop